彫金(チエージング)は、ダガネを巧みに使って地金の表面に窪みを付けることで絵柄を技法です。 彫刻刀の浮き彫りのように、地金そのものが技法ではなく、デ ザインに沿って地金を表側からタガネでたたく技法であり、特定の箇所の輪郭を目立たせたい場合などに使われます。打ち出し(レプーゼ)は、地金を裏側からたたく技法で、さまざまな形状や線は凹凸で表され、表側から見ると絵柄が浮き出て見えます。
写真1:タガネ
彫金には、タガネが必要です。先端が丸みを帯びていて、尖った角がないため、ハンマーでたたいても地金が破れることはありません。丸みを保ち、打ち出したときに地金にタガネの槌目が付かないようにしておきます。
このタガネで地金を裏側から押し出し、表側に浮き彫り模様を 作るわけです。 タガネの柄を、彫金用ハンマー(打ち面が広く、柄がバランスよく作られた小振りな金槌)でリズミカルにたたきます。