最初から用具類をすべて揃える必要はありません。 作業テーブルでなくても、そこそこに頑丈でガタつきさえなければ、使い古しの机でも十分です。この机に、カスガイを付け木製のスリ板を取り付けます。
写真1:作業テーブルとスリ板
頻繁に使用する用具類、たとえばニッパー、金冠バサミ、糸ノコなどが手に取れるよう、作業机とその周辺を使いやすく整理します。万力は非常に用途の広い用具ですが、これは机の緑にネジ留めできます。
写真2:金冠バサミ、糸ノコ
ロウ付けや照明を消せることがスイッチは手の届く位置に用意します。作業机の一部は金属板で保護し、ロウ付け用のエリアとします。上にロウ付け用レンガや木炭をのせて使用すれば、作業机の表面がバーナーの炎で傷むことがありません。ロウ付けなら携帯式ガスバーナーで十分ですが、本格的な制作作業をするためには、ガスバーナー(ブローパイプ)を用意した方が便利でしょう。
写真3:ロウ付け用レンガ
仕上げ磨きは、はじめのうちは大抵は手作業で十分です。 研磨機を使用する場合は、囲いが付いているか、または吸塵装置が内蔵されていることを確かめてください。研磨による削りかすがあちこちに散らばり、汚れてしまいます。
写真4:バフ研磨機
糸ノコ
糸ノコフレームは永続的に使いますので、予算の範囲内でもっとも品質のよいものを購入してください。 糸ノコの刃は12本人りで販売されており、番手は4番から0番をはさ んで06番まであります。最初に購入するのは1番、0香、01番あたり がよいでしょう。
組みヤスリ
用途の広い8~10種類の形状のヤスリがセットになったものも販売されています。個別に購入するなら、 まずは平、楕円、甲丸、三角のヤスリを選んでください。
インチヤスリ(平)
ロウ付けの際の余分なロウの固ま りを取り除いたりエッジをまっすぐ に整えるなど、全体をおおまかに成形するなどの作業に欠かせないツー ルです。あまり目の粗すぎないものを選んでください。
インチヤスリ(甲丸)
指輪などの曲面部の内側を削るのに使います。
ハンマー
数々の用途に適した、多目的の金槌です。
丸ヤットコ
彫金には必須で、曲面や円を作るなどの曲げ加工、あるいは線の成形に必要なヤットコです。
平ヤツトコ
金属の保持や曲げ加工、成形に使 います。手によくなじむことを確認 してから、サイズ遠いの2本をセッ トで購入してください。
甲丸ヤットコ
曲面の外側に跡を付けずに金属を曲げるときに役立ちます。
キザミ付きヤットコ
線をまっすぐに引き伸ばしたり線引板に通した線を引くときに必要です。
芯金
先細りになったスチール製の棒 で、ロウ付け後の指輪を成形するのに使います。
木槌
金属の成形や打ち伸ばしに使いま す。木槌なら、金属面に跡が残りません。
ロウ付け用バーナー
バーナーの置き場所は、ロウ付け台のすぐ近くにします。また、バー ナーを使用するときは、炎を常にロウ付け台に向けるようにします。
木炭ブロック
ロウ付けの対象物は、木炭ブロックの上にのせます。
蒸発皿と固形ホウ砂
フラックス(ロウ付け用の溶剤)を 作るときは、皿の中に固形のホウ砂 を削り入れ、少量の水で溶きます。
カラゲ線
ロウ付け前に、対象物である2つ の金属片をしっかりとつなぎ合わせるのに使います。この線は、酸洗いの前に必ず取り除きます。
ピンセット
ロウ付け対象物をはさむのに使えるほか、板状のロウを使う場合はロウそのものをはさむのにも役立ちます。
小型の万力
万力を作業台にしっかり取り付けておくと、さまざまな目的に使えます。たとえば成形用の工具や型を固定する、線引き板を固定するなどです。
金冠バサミ
カラゲ線、ロウの小片、線、あるいは小さな金属の部材などをカットするときに必要です。
サンドペーパー(耐水紙ヤスリ)
使いやすい番手を何種類か選ん で、手元に揃えておきましょう。サ ンドペーパーをかけるときは、目の粗い240番から開始し、400番、600 番、1200番と切り替えていきます。
顆粒状酸利
口ウ付けの後は、酸洗い液を使っ て金属を洗うことが必要です。
金属研磨剤
完成した作品のツヤ出しをしたいときに最適です。
革パフまたはフェルトパフ
専用工具を使って行うパフがけは、光沢を出すための最後の仕上げです。