金属彫刻は、表面を彫って装飾を施す技法です。 金属彫刻の基本を、ジュエリーメイキングに携わる多くの人々が習得し、いろいろなかたちで応用すれば、オリジナリティの高い作品ができます。
彫刻工具(グレーバー)
金属彫刻に使用する代表的な彫刻 工具(グレーバー)は、以下の通りです。
●ロゼンジ(ひし形)-スジ彫り用 ・スクエアまたはダイアモンドースジ彫り用
●ドットまたはラウンド(丸形)
●スクエア(平形)-切り出し用 ・スピットスティック(串形)一エッジのクリーンアップ用
●チゼル(のみ形)
●ライナー-背面テクスチャー用
<地金の固定方法>
彫刻を施す地金は、水平に固定し つつ、自由に回転させながら作業が できるようにします。固定方法は何 通りかあります。
<彫刻工具の持ち方>
グレーバーに取り付ける木製の持 ち手は、手のひらにすっぽり収まる ものを使います。
<カッティング>
刃先は、砥石で45度の角度に研いでおきます。 45度以下だと鋭利すぎて折れやすくなり、45度以上だと刃先が地金に食い込み、彫りがスムーズにいきません。
直線を彫るときは、グレーバーを垂直に立て刃先を地金に軽く方に寝かせて押し込みながら彫っていきます。 親指を地金の上に水平に寝かせるような要領で動かします。 線に沿って彫り、最後はグレーバーをすく上げるようにして彫りくずを取り除きます。
曲線を彫るときは、片側だけを研いだグレーバーで彫ります。 曲線は、手を動かさず、彫る作品を回転させます。 地金の一定範囲を削り取りたい場合は、グレーバーで輪郭線を付けてから、線の1mmほど内側に2本日の線を彫ります。
<研ぎ方>
グレーバーを研ぐときは、細かいカーボランダム砥石かアーカンサス砥石を使います。 砥石に少量のオイルを付け、グレーバーを砥石に対して45度の角度で、刃先の面を砥石にぴったり付けます。 刃先の面全体が砥石に接している状態を保ちながら、グレーバーを前後に動かして研ぎます。
向きを変え、グレーバーの腹を研ぎます。 その際は砥石にまっすぐに当てるか、またはより角度を滑らかにしたいなら斜めに当てます。 形を整えたり、ときは、研ぎたい角度で砥石に当て、円を描くように動かして研ぎます。
参考サイト:石留め
留め金具とジョイント