彫金講座

テクスチャー仕上げ

アクセサリー作品の仕上げ方法は、光沢仕上げ以外にもいろいろあります。地金の表面にさまざまな面白いテクスチャーを施せば、光が不規則に反射し、特定のパーツが強調され、現代のアクセサリーらしい斬新な雰囲気を作り出すことができます。

テクスチャー加工や表面仕上げは、パーツをロウ付けするより前に終わらせることが多いからです。地金を、さまざまな布地、図柄の入った金属、紙、脱脂綿、あるいはひもなどと一緒にローラーに通すと、多様な趣の模様が地金に出されます。

真鍮やスチールなどの金属ブラシは、きれいなすりガラスのような風合いを作ります。真鍮製ブラシでシルバーをこする場合、洗剤をつけてこすってください。そのままこするとシルバーが黒ずんでしまいます。

金属ブラシによるテクスチャー加工
写真1:金属ブラシによるテクスチャー加工

<地金組み合わせ(コンビ)作品の表面仕上げ>
複数の地金を組み合わせた作品は、光沢仕上げにすると色の対比効果が弱い傾向があります。 研磨ののち加熱、酸洗い、水洗いという工程を3~4回線り返します。地金がよい具合に酸化反応を示したと判断した時点で、すべて作業を終えてください。

ハンドモーター用先端工具

写真2:ハンドモーター用先端工具
<ロウ付け後の修正作業>
地金にテクスチャーを施してから各パーツをロウ付けする場合、ロウ付け部分の周囲を磨くうちに、テクスチャーが消えたりしてしまうことがあります。 ロウをはみ出させずにロウ付けするように心がけるのが1番です。テクスチャーがハンマーでたたいて作ったものなら、同形のタガネを使います。テクスチャー仕上げのアクセサリーは、角や出っ張りの部分だけにハイライトを作ると、陰影が付いて味わいが増します。

参考サイト:留め金具とジョイント
金属彫刻

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