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酸洗い

酸洗いとは、金属を熟したあとに薬品で洗浄することをさす用語です。冷却とは、金属を熱したあとに冷却媒体に入れて急冷することです。どちらの工程にも、何通りかの方法があります。真鍮、銅、シルバー、18カラット以下のゴールドは、熱すると酸化します。

酸化の度合いはそれぞれ異なりますが、いずれも金属の表面にはグレーがかった黒の酸化被膜が形成されます。 この被膜は、酸性の溶液に入れると除去することができます。不純物や油分が付着した金属は、ロウ付けをする前に、焼きなましをして酸性の溶液で酸洗いを不純物を取り除きます。

<冷却>
金属を急速に冷却したいときは、水に入れる方法と、酸洗い液に入れる方法があります。
ロウ付けの後は、一呼吸おいて金属の租熱を飛ばしてか冷却媒体に投入します。 銅やシルバーは2~3秒待ち、まだ熱いうちに真鈷のピンセットで酸洗い液に投入します。

鉄のピンセットを硫酸の入った酸洗い液に浸けてしまうと、溶液が以後入れる金属が変色します。 ゴールドは、特定の温度に達した時点で冷却しなければなりません。

<酸洗い液の作り方と使い方>
硫酸1対水10の割合で作った酸洗い液は、シルバー、ゴールド、銅の酸洗いに適します。 ゴールドの醸洗いには、硝酸1対水8の割合の溶液も使えます。

ミョウパンの酸洗い液 ミョウバンは、主に止血剤または染紙の媒染剤として使われますが、金属の酸洗いおよび不純物の除去にも利用できます。

市販の酸剤を使った酸洗い液 ジュエリーメイキング用の工具や機器類の販売店では、専門メーカーが独自に開発した酸洗い用の酸剤が取り扱われています。

<「廃液」の処理>
何回か使用した酸洗い液は、効力がなくなり、「廃液」となります。 酸洗い液の廃液を処理するときは、酸を重曹で中和してから大量の水で薄め、下水に流します。

参考サイト:玉台と溝台での成形
スタンプワークと金型成形

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